リスイン監視から逃げろ!

地下アイドルのライブの感想など

アイドルとお布施

先日前厄の厄除けに行ったのですが、その寺のお坊さんが祈祷が始まる前にお話をしてくださり、無宗教の私でもその話に感動したので忘れぬうちに書き残しておきたくなったので書きます。

 

 

お布施について。

皆さんはお布施と聞くと、お布施=お金と思う方も多いかもしれないですが、本来はとある修行のことを指すそうです。

布を施すと書いてお布施というように、着るものに困っている人がいたら自分の持っている布を分け与えましょう、それを続けると物への執着心が薄れます、といった修行のようです。

 

家に帰ってから調べてみると布施は6徳目(仏道修行者の行うべき6つの徳目)のうちの一つで、人に財、真理、安心を与えること、と書かれていました。

 

お布施は時代が進むにつれて信徒と檀家の間で、「自分の持っているものを与える」という意味に変化していき、現代に至っているようです。

昔であれば、身内が亡くなり困っている遺族に対しお坊さんが「お経を読む」というお布施をし、それに対する感謝として遺族が畑で取れた農作物などをお坊さんにお布施するといった関係性が、現代では形骸化して、お布施=お金となっているようです。

 

お布施で最も重たいもの

この表現であっているかは分かりませんが、お布施の中で最も価値の高いものは時間だそうです。

お金や農作物、着る服などは無いと生きていくことはできません。しかし、それらが無くなっても一生懸命働けばお金は多少戻ってくるし、農作物や衣類も全く同じものは作れないにしても似たものは作れます。しかし、時間は二度と戻ってきません。

 

人生とは、ほぼイコールで時間であると言うことが出来ます。

今あなたがこれを読んでいるこの瞬間も、僕がこのメモを書いているこの瞬間も、人生の残された時間は気付かぬうちにどんどん減っていっているのです。

 

すなわち、自分の人生を誰かにお布施することの重大さは、他の金銭であったり食べ物と比べると計り知れないものであると言える、ということです。

 

人は皆気付かぬうちに誰かから時間をもらい、誰かに時間を与えて生きています。自分に時間をお布施してくれる人に対する感謝の気持ちを是非忘れないでください、とそのお寺のお坊さんはおっしゃっていました。

 

お坊さんはこのことは言っていませんでしたが、時間の流れは全ての人に平等ということも、時間が1番のお布施であることに関連しているのではないかと思いました。

貧困の差や能力の差がどれだけあっても流れる時間の進み方はおそらく皆平等であるが故、いかに時間を使うか、何に時間を使うかが人生において問われて来るのではないかと思いました。

そう思うことでさらに、自分に時間を使ってくれる人に対し感謝しなければならないな、と思いました。

 

アイドルとお布施

この話を聞いて、アイドルはオタクに対してかなりの時間をお布施しているんだなぁ、と思いました。

 

ライブがあればそのライブのために練習する。ボイトレに通ったりダンスレッスンを受けたり、フォーメーションを考えたりメンバーで意識の共有をする。

特典会があれば来てくれたファン一人一人に対して時間を割いて握手をしたりチェキをる。

ライブ以外でもSNSエゴサをしてファンを増やそうと努力したり、中には来てくれたオタクを覚えるための努力をしている人もいます。

 

それが仕事だからとか、別に自分が売れるためだから、と言ってしまえばそれまでなのかもしれません。しかし、自分の時間をここまで誰かのために使っているということの凄さは変わらないし、そう考えると(そう考えなくても)アイドルって凄いんだなぁ、もっと大事に、感謝しなければならないなぁと思いました。

 

オタクのお布施

 

アイドルに対しもっと感謝しないと、と感じた時、じゃあ自分は自分の好きなアイドルに対してなにをお布施できるんだろう、感謝の気持ちを表すにはどうしたらいいんだろうと考えました。

 

 

考えた結果私が出した答えは、沢山ライブに行く、ということです。

 

 

これは人によって様々な答えがあると思います。周りの人に布教することであったり、グッズやCDを買うことであったり、特典会でたくさん積むことであったり、正解はそれぞれだと思います。

その中でもライブにたくさん行くという答えを出したのには3つの理由があります。

 

1つ目は、ライブは同じ時間を共有できるからです。普段は交わることの無いアイドルとファンの時間も、ライブでは同じ時間が流れています。またほとんどの場合その場にいる人は自分の意思で会場に集まっています。

そして、アイドルはその時間の大半をライブの練習に充てています。感謝の気持ちを表すにはやはり自分の目でそのライブを見るのが最大のお布施なのではないかと思いました。同じ時間を過ごし、お互いの時間を出し合い、ひとつになれるライブってとても素敵なことだと私は思います。 

 

2つ目は、直接感謝の気持ちを伝えられるからです。これは特典会ありきの話となってしまうのですが、いつもありがとうであったり、今日のライブも楽しかったよといったような感謝の気持ちを伝えるのはライブに行き現地で話す方が伝わりやすいのではないかと考えたからです。アイドルも生身の人間ですし、snsよりも直接顔を見て言われた方が嬉しいはず?

 

そして3つ目は、時間は有限であるから、です。よく言われる川柳?で「いつまでも いると思うな 親と推し」というものがあります。私の好きなBiSは気づいたら解散することとなってしまいました。またどうせすぐツアーとかイベントがあるからまた今度でいいや。とか、ぎりぎりになったら行けなくる人出るだろうから今買わないでそういった人達からチケットを譲ってもらえばいいや。とか、そういったことをしているうちに、会える回数は残すところあとわずかとなってしまっている現状です。

いずれ必ず会えなくなるタイミングがやってくるということを考えると、会えるうちにたくさん会いたいな、あってたくさん好きを伝えたいな、と思いました。

 

さいごに

お布施とその本来の意味からアイドルとオタクの関係性について色々と考えてみましたが、時間が有限ということは、この世の全てな気がしました

自分が大切な人、もの、こと、自分を大切にしてくれる人をより一層大事に生きていきたいです